船形 〜沖合いでも波にもてあそばれず、乗り心地が良い船〜

スタイル  理想デザイン  バラストタンク  サイドデッキ  エンジン&イスの位置  不沈構造


スタイル

PF11/PF340 PF13 PF16
定員 3名
PF11 全長3.39m・幅1.38m
PF340 全長3.4m・幅1.56m
定員 3名
 全長3.74m・幅1.42m
定員 4名
全長4.8m・幅1.65m
推奨 5馬力 推奨 8馬力 推奨 15馬力
・軽自動車にもカートップ可能(PF340は不可)
・2馬力エンジン搭載の場合は、
  小型船舶免許不要。船検不要。
・ロングセラー
・2艇目のマイボートとして
 選ばれる方が多い船です。
・さらに安定性・凌波性を求める方に。
・トレーラータイプ、ハンドル仕様、
 係留タイプがあります。

理想デザイン

船のデザインは「許される限り水線幅は狭く、水線長は長く」が波の影響を少なくするため理想形です。
PFはこの理論にそって設計され、吃水が深く入り、風に流されにくい船体デザインとなっています。

水線幅の狭さは不安定さにもつながる懸念もありますが、PFは操船席を以下のように配設することで安定度を高めています。

 ・一重底構造による低重心
 ・中央部での着座定位置化


フレアーライン

他の船には例を見ないほど大きなフレアーラインは波が船内に入り込むのを防ぐだけではなく、軽量かつ剛性のある船体を実現しています。


バラストタンク  [オプション] 乗員1名の時のみ使用

カートップボートのような小型軽量ボートでは1名乗船時に風や波の影響で船首が不安定になりがちです。
PFではバラストタンクに海水を注入することで、この現象を重力で押さえ、どっしりと安定感のある走りができます。

[効果]
海水70kgの重みが船のフロアー下部の吃水下に位置することで、重心が低くなり、1クラス大きなサイズの船と同等な安定度になります。【左図】

[注入方法]
イケス内のコックを開けると満水位70リットル(=1人分の体重)を約2分間で注入できます。


サイドデッキ

PFはサイド(横)・スターン(後部)・バウ(前部)と船の全周に幅広のデッキがまわっています。

この広いデッキは、釣り人にとってたいへん便利なスペースでPFの魅力の1つとなっています。


[特徴] 【左図】

・サイドデッキは外側に向かって傾斜し、デッキ上に置いた物が下に落ちにくくなっています。

・デッキ上の水は排水口からスムーズに流れ落ち、船内はいつもドライです。

PF11にはデッキ上にロッドホルダー取り付け位置が用意されており、デッキ裏が補強してあります。 


エンジン&イスの位置

回転イスはエンジン始動・操船・釣り・イケス内のコックの開閉・スパンカーロープ操作など、海上で必要とされる一連の動作をスムーズ行うために生まれました。

波によるローリングやピッチングが発生しやすい小さなボートでは、無理な姿勢で操船すると疲労がかさむだけでなく身体にダメージを与えるケースもあります。

PFはエンジン位置を船の中心ラインよりも左側に、回転イスの位置を右側にオフセットしてあります。この位置分配は正面を向いたままバーハンドルをにぎることを可能とし、身体に無理のかからないラクな姿勢で操船できます。




不沈構造

 PFが採用する不沈安定性(レベルフロテーション) 
  
〜日本国内のカートップボートには取り入れられていない進んだ浮力システム〜

アメリカの船舶安全基準CFR(=米国製造者要求)には不沈安定性(※レベルフロテーション)があります。これは20フィート未満の船に義務付けられたもので、浮力性能は不沈性(ベーシックフロテーション)ではなく、不沈安定性(レベルフロテーション)であることを求めています。PFはこの考え方を理解し、上部デッキ下(船の上部)に浮力体を配置し不沈安定性に優れた船を追求しています。 浮力体が船底に位置する不沈性の船は、冠水すると転覆などの倒立姿勢(船底が上の状態で浮いた姿勢)になりやすく危険な時があります。このようにいくら沈まずに浮くとしても転覆状態では船腹の上を波が行きかい、落水者は掴まるところもありません。不沈性だけでは安全性を語る上で不十分といえます。

PFが他のカートップボートと大きく違うところは、できるだけ重心を低くし安定が良いように2重底にしていません

浮力体はデッキ全周(サイド・スターン・バウ)の下にまわした形でつけています。
このデッキ下の位置に浮力体をつけたことによるメリットは海を知り、船を知る人には理解していただけると思います。
 




※レベルフロテーション/米国製造者要求(CFR)・・・浮力体は底部だけではなく、デッキ部近くに分散させ、冠水時の水平安定性を義務付けています。